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【熊本市】日本生命熊本ビル建替事業

熊本
熊本桜町バスターミナル

熊本市の繁華街にある商店街・下通/新市街を抜けた先でオフィスビルの開発が進んでいます。
近年「熊本桜町バスターミナル」や「アミュプラザ熊本」など大型再開発が相次ぐ熊本市ですが、駅前をはじめとする複数の再開発が進行しています。

その一つが熊本桜町バスターミナルに程近い場所に立地する「日本生命熊本ビル」です。

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概要

立地

下通から出てすぐ、辛島公園を挟んで向かいで開発が行われています。
最寄駅は市電「辛島町」で、この駅はA系統とB系統の二路線が乗り入れており、市電の全ての駅にアクセスが可能な利便性の高い駅です。

桜町バスターミナルが近いため、九州中から発着する高速バスや市内の路線バスへのアクセスも抜群に良く、熊本市内では交通利便性が最も高い立地と言えます。

外観・構造

引用;https://www.nissay.co.jp/app/tenanto/pdf/kumamoto.pdf
名称:日本生命熊本ビル
事業主:日本生命保険相互会社
アクセス:市電辛島町駅2分、桜町バスターミナル2分
用途:事務所・店舗(物販・軽飲食)
建築面積:1,597㎡
延床面積:19,174㎡
高さ:約60m
階数:地上13階、塔屋2階
構造:鉄骨造
耐震性能:免震構造
竣工予定:2023年3月(予定)

熊本市内の中心部には、広範囲に熊本城景観維持のための高さ制限が設けられており、博多駅周辺とほぼ同等の55mまでとされています。
日本生命熊本ビルもこの制限区域内にありますが、熊本市がすすめる「まちなか再生プロジェクト」の特例で制限が緩和されています。博多コネクティッドに似た政策ですね。

免震構造

このビルで特筆すべきは耐震性能にあります。
近年熊本では大規模な地震が多発しており、地震に対する安全性を求めるのは自然な流れです。
このビルはエリア初(資料参照)の免震構造を採用しており、一般的な耐震・制震構造のビルよりも優れた耐震性能を誇ります。
免震構造は地震が来ても建物がほぼ揺れない優れた性能がある反面、他の構造と比べて建設費や維持費に高いコストがかかります。
今回、あえてこの構造を選択したのは熊本地震が影響していることは言うまでもないでしょう。熊本ではコスト以上の付加価値が免震構造によって得られるはずです。

基準階
基準階の平面図
引用:https://www.nissay.co.jp/app/tenanto/pdf/kumamoto.pdf

各区画を分けることも、1フロアを全て繋げることも可能です。
330坪が柱無しで繋がるため、ある程度規模の大きな事業者や事業部も入居可能な作りになっています。無柱空間を作り1フロアをフレキシブルにするのが最近の流行りです。

建設現場

辛島公園 奥に見えるのが建設中の日本生命熊本ビル

隣接地には広々とした公園があり、熊本桜町バスターミナルにつながっています。

バスターミナル側から見た建設地
徒歩2分で新市街アーケードの入り口まで行くことができます。

シネコンを備える大規模商業施設や市電駅・バスターミナル・繁華街に近く、市内でもかなり優れた立地です。他都市からのアクセスが良いので大企業の営業所の進出が視野に入りますが、人通りの絶えない繁華街でもあり、病院やサロンなどサービス業の出店も考えられます。

総括

地方都市には数少ないハイグレードオフィスが新たに誕生することで、県外の企業誘致で新たな選択肢を生むことができます。コロナ禍でオフィス離れが進む中、バスターミナルや市電が近いこの立地だからこそ出来た開発だと言えるでしょう。

1階平面図
引用:https://www.nissay.co.jp/app/tenanto/pdf/kumamoto.pdf

今回の開発地はどちらかというと商業色の強い地域であり、隣接地には都市公園が市民の憩いの場として整備されていることを考えれば、低層階の商業施設をもう少し大胆にしても良いのではないかと感じました。
確かに新市街アーケードからの見た目は公園が少し盛り上がっており、日本生命熊本ビルの低層部分は目立たないのが欠点ではありますが、ビル入居者以外の熊本市民にも利用できるように屋外カフェテリアなどを併設する等一工夫が欲しかったと言うのが個人的な感想です。

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