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熊本空港アクセス鉄道「肥後大津ルート」に決定!途中駅も視野に?沿線人口を考察

交通

台湾積体電路製造(TSMC)」の菊陽町進出を契機に加速していた「熊本空港アクセス鉄道」の整備計画について、従来3ルート(「三里木駅」「原水駅」「肥後大津駅」の各分岐ルート)で議論が行われていました。
2023年12月2日に行われた熊本県議会定例会において、蒲島郁夫熊本県知事は「肥後大津ルート」とする方針を発表しました。

引用:熊本県HP:https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/225820.pdf

この計画の当初は「三里木駅ルート」で整備する予定で進んでいました。
このルート上には中間に「県民総合運動公園」が存在し、従来この運動公園へのアクセスの課題もあったため有力視されていました。

また、原水駅もTSMCが立地するセミコンテクノパークへの最寄駅であり、検討ルートの一つとなっていましたが、この2駅から分岐すると豊肥本線へ接続する際に乗換の必要があります。

しかし、直通運転が可能な「肥後大津ルート」についてJR九州・熊本県知事ともに前向きな発言をしており、結果的にこちらのルートに決定しました。

引用:熊本県HP:https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/225820.pdf
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肥後大津ルート

引用:熊本県HP:https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/life/193142_490813_misc.pdf

2023年12月12日に公表された「(仮称)阿蘇くまもと空港アクセス鉄道整備事業 構想段階評価書【概要版】」によると、肥後大津ルートは「肥後大津駅」から南に分岐し、東回りで熊本空港に向かう延長約6.8kmの計画となっています。
白川を跨ぎ、県道145号を越えるまでの区間は高架線が計画されており、それ以降の熊本空港に至るまでの区間は地下線とする計画です。

中間駅は?大津町が検討

2024年1月1日、熊本日日新聞の記事で、大津町が途中駅の設置に意欲を示していると掲載されています。
県が出している計画自体には途中駅は無く、熊本空港直通の路線で計画されていますが、記事では熊本県も大津町の新駅設置を後押しする意向があるとしています。

大津町の人口は約3.6万人で、中心市街地は「肥後大津駅」周辺です。市街地も駅北側に集中していますが、大津町はTSMC進出を見据えて新駅周辺の宅地開発を視野に入れているようです。
路線上の中間地点には陣内地区に住宅が集中する地域があり、東側には田畑が広がっているため宅地開発の余地がある玉岡城跡付近に新駅が設置される可能性が高いと思われます。

中間駅予想地点の人口

陣内周辺(500m):上記地図右円の範囲

人口(2020年国勢調査)
従業者数(2020年国勢調査)

肥後大津駅周辺(500m)

人口(2020年国勢調査)
従業員数(2020年国勢調査)

これらデータはiOS向けアプリケーション「Japan-GeoInfo-Explorer」を利用し、「政府統計の総合窓口(e-Stat)統計地理情報システム」より情報を取得しています。

肥後大津駅の2020年乗車人員は「2,049人/日」で、JR九州の駅としては比較的多くの利用者が存在します。
陣内駅周辺は肥後大津駅周辺と比べて人口で約3倍、従業者数は約8倍近く差があり、周辺の宅地開発によってどれほどの発展が見込めるかが鍵になりそうです。

目標とされる乗車人員1,000人に近い原水駅の500m圏内の人口は538人ですが、テクノパークからの乗車も多くいることを考慮すれば、大津町の宅地開発次第で成功の可否が決まるでしょう。
外資企業であるTSMCやその関連企業が立地すれば、自ずと空港近辺の重要性も高まると思いますので、十分利用が広がる可能性はありそうですね!

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