福岡地所が運営する福岡市を代表する商業施設「キャナルシティ」のイーストビルが再開発される予定です。
キャナルシティは1996年に開業した福岡を代表する商業施設です。「なんばパークス」や「六本木ヒルズ」をデザインしたジョン・ジャーディ氏によりデザインされた、運河を前面に出した建築物です。
都心である博多・天神のちょうど中間に位置し、那珂川に面しています。
コロナ禍で売り上げが伸び悩んでいたキャナルシティですが、七隈線延伸開業による最寄駅建設やインバウンドの回復などポジティブな条件が多くポテンシャルの高い施設となっています。
この度再開発計画が出たのは上記写真の商業ビル群ではなく、2011年に東側隣接地に開業した「キャナルシティイーストビル」です。
開発前建物概要
商業施設名 | キャナルシティ博多イーストビル |
敷地面積 | 8,800 m² |
延床面積 | 18,000 m² |
店舗面積 | 12,000 m² |
用途 | 店舗 |
開発当時は屋内型ディズニー施設を含めた10階程度の商業施設となる予定でしたが、リーマンショックの煽りを受け現在のような形になりました。
開発後建物概要
商業施設名 | (仮称)新イーストビル |
敷地面積 | 8,800 m²? |
延床面積 | ? |
店舗面積 | ? |
用途 | 店舗・賃貸レジデンス・マンスリーマンション? |
イメージパースでは、現在と同様に1-3Fに商業施設が入るイメージとなっており、3Fまでは外に突き出した構造をしているため商業エリアの縮小ではなさそうです。
3-6Fは緑面化されたオフィスのような見た目をしており、7F-11Fはレジデンス、12F-17Fはオフィスやホテルのような外観をしています。
福岡地所は、
「都心部の洗練されたライフスタイルを実現する商業施設やハイクラス賃貸レジデンス、短期から長期滞在まで国内外のお客さまの幅広いご要望にお応えするサービスアパートメントなどからなる複合施設」
を計画していると発表しており、インバウンドに強いキャナルシティに合わせた開発が期待できます。
なお、解体後の跡地は駐車場として一時利用され、2024年夏から(仮称)新イーストビルの工事着工までの間は広場として活用されるようです。
総括
天神ビッグバンによる天神地区の商業施設再開発は、商業施設規模が縮小され、オフィスに転換されるものが多く天神の商業規模の衰退を招きかねない開発が多々あります。しかし今回の再開発では、パースを見る限り商業施設規模が大きく変更されない開発のようで一安心です。
特に外国からの観光客が多く集まるキャナルシティという立地上、街にお金を落とすようなホテルや日本ライクな店舗がさらに必要かもしれません。
再開発後の延べ床はかなり増加する可能性がある、地味ながらも大きな再開発ニュースでした。
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