
箱崎九大キャンパス再整備事業

福岡市東区の箱崎〜貝塚周辺に立地していた九州大学の箱崎キャンパスが西区の伊都キャンパスに移転完了して5年が経過し、キャンパスの取り壊し工事もほぼ完了しています。
コロナウイルスの影響を受けて事業計画が延期・再延期となり、2023年にUR都市機構による土地利用者募集要項が掲載されました。今回はこの募集要項を読み、今後の九大箱崎キャンパス跡地の開発の展望を考えていきます。
募集概要
概要はUR都市機構の九州支社 記者発表より抜粋
概要
敷地面積: 約 28.5ha (paypayドーム約1.5個分) 用途地域: 第一種住居地域及び第二種住居地域 建ぺい率/容積率: (60% / 200%) 募集受付申込日: 令和6年1月29日(月)及び令和6年1月30日(火)
協定締結時期・引き渡し時期
- 優先交渉権者決定時期:令和6年4月上旬
- 土地利用事業者決定時期:令和7年度予定
- 土地の引渡し時期:令和7年度以降予定
募集内容
「FUKUOKA Smart EAST」の政策に合わせて、高齢化や人口減少、エネルギー問題など近年の諸問題に対応するまちづくりを軸に下記の提案が求められています。
まちづくりのコンセプト
まちづくりコンセプト、環境共生、安全・安心への配慮、まちのビルドアップ
スマートサービス
スマートサービスコンセプト、安全分野、健康分野、移動分野、防災分野、エネルギ
ー・環境分野、分野自由・分野横断、先進的な取組み、水素の利活用を促進する取
組み
都市空間
広場・動線計画、緑空間の確保、街並み景観・歴史の継承
都市機能
土地利⽤計画(6つの都市機能の配置計画等)、イノベーションを生み出す業務・研
究機能、新たな来街者を呼び込む交流・にぎわい機能
※周辺の住環境等に配慮し、住戸数を制限しつつ多様な都市機能の誘導を図る。
まちづくりマネジメント
エリアマネジメント組織の取組み、スマートサービス促進機能、(仮称)イノベーション
導入支援組織の取組み
募集概要やグランドデザインから見えてくるイメージ

日本の主要都市で、28ヘクタールという広大な面積の再開発というのは、現在進められている大阪市梅田駅北の「うめきた(大阪駅北地区)プロジェクト」に匹敵する規模で、注目度も高い開発です。
博多や天神等の中心部から少し外れていますが、博多駅から2駅の箱崎駅から1駅にあたる新駅開業予定の立地での再開発であり、新たな地域拠点としての街づくりが求められています。
募集要項の都市機能の欄では「周辺の住環境等に配慮し、住戸数を制限しつつ多様な都市機能の誘導を図る。」とあり、各ゾーンによって様々な都市機能を持つ建物の開発が予想されます。
安心・安全・健やかゾーン

このエリアは地下鉄・西鉄「貝塚駅」に近接し、JR九州の新駅開業予定地も近い駅前エリアです。
グランドデザインでは上記の機能の立地が求められており、駅前立地を活かしたマンションやオフィスビル、病院等が考えられます。
成長・活力・交流ゾーン

このエリアは2つの地下鉄駅からアクセスしやすく、国道3号線に接していることから、貝塚公園も含め街の顔としてふさわしい施設が求められています。
具体的には車からもアクセスしやすい場所であること、IT技術を活用したまちづくりを求められていることから、先端技術を活用した商業施設や娯楽施設、宿泊施設や生涯学習施設を誘導していくエリアです。
教育・研究ゾーン
「FUKUOKA Smart EAST」では、最先端技術を活用したまちづくりを行う方針で、特に実証実験をしやすいまちづくりを目指しています。
箱崎中学校の移転予定地にもなっており、先端技術実験の場にもなっていくものと考えられます。
また、高度な人材の育成もグランドデザインの一つとされており、もしかしたら中学生が周辺の研究機関と触れ合う機会を持つことができるかもしれません。
展望
実際に土地の引き渡し時期は令和7年度以降が予定されているため、プロジェクトが本格的に動き出すのはまだ先の話ですが、すでにエリアの主要な道路や解体工事はほぼ完了している状態なので、すぐに着工できる状態での引き渡しになることが予想されます。
その頃にはJR貝塚新駅がオープンされる予定なので、今後どのような街に生まれ変わるのか注目です。
マンション群ではなく、福岡市の新たな核となれるような業務・商業機能を持った街に生まれ変わって欲しいと願うばかりです。
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