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吉塚商店街のリトルアジアマーケットとしての復活 〜外国人と共生する地方創生を考える〜

再開発
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福岡、九州の商店街

九州の主要都市では、熊本市の下通アーケードや大分市の断面積日本一として有名なガレリア竹町・セントポルタ、北九州市の魚町銀天街や旦過市場など商店街中心の街も多く、どの商店街も未だに活気があります。

福岡市で有名な商店街といえば、中洲の川端通商店街や西新の西新中央商店街などが思い浮かびます。
しかし、福岡市は現在のところ商店街中心の都市ではなく、天神や博多といった広域繁華街が中心の街となっています。

福岡市は都心や郊外に大型商業施設が立地し、他都市の例に漏れず各地の商店街が衰退の憂き目に遭っており、シャッター街となっている商店街も目立ちます。

長崎市 浜町アーケード

吉塚商店街

吉塚商店街は戦後の物資不足の時代に出来た3軒ほどのお店が拡大して形成された商店街で、最盛期は150店舗ほど、現在の糟屋郡からのお客さんも多く訪れていた活気のある商店街でした。

しかし、例に漏れずモータリゼーションや大規模商業施設の波に飲まれ、現在では30店舗ほどの小規模な商店街に。
そのような状況の中、吉塚商店街は吉塚リトルアジアプロジェクトという事業計画をまとめ、経済産業省の「商店街活性化・観光消費創出事業」に採択されました。

そこから3ヶ月でプロジェクトを進め、「吉塚市場リトルアジアマーケット」として再スタートを切ったのです。

吉塚リトルアジアプロジェクト

なぜ、吉塚商店街をリトルアジアマーケットとして再出発しようとしたのか。その着眼点が成功の秘訣となっていると考えます。

現在、日本の外国人数は急激に増加しており、特に福岡では中国・朝鮮・ベトナム・フィリピン・ネパールなどアジア各国の人々が多く移住してきています。

特に留学生に限れば日本で東京・大阪に次ぐ留学生人口を抱えるのがここ福岡です。

日本語学校などで留学生コミュニティなどはあると思いますが、我々が海外で日本人街に行くと安心できるように、海外の方々が安心できるような地域があるとより福岡に訪れる外国人にとってもより良い地域になるでしょう。

福岡には長崎の中華街のような外国人街が存在しませんでしたが、吉塚商店街を核として外国人街を形成していくのはとても良いプロジェクトですね。

商店街×海外文化を地方創生に繋げる

日本が少子高齢化で人口減少が叫ばれるようになって数十年になり、実際にどの地方でも人口が減少しています。
その一方、外国人労働者や留学生は増えており、日本の外国人割合は令和元年で2.32%、その数は毎年増加しています。

日本人人口は減少する中、外国人人口が増加している日本において、今後外国人コミュニティや居住地が増加するのは目に見えている現実です。

商店街というのは昔から地域コミュニティの中心的な存在としてあり続けています。その商店街と海外文化を融合して新たな地域コミュニティを創出する今回の事例のような考え方は、これからの日本マッチした先進的な事例ではないでしょうか?

観光客が訪れる吉塚市場

日本に住む外国人の方々の安らぎの場になり、長年商店街で営んできた店舗の維持や新たな観光の核ともなり得る海外文化と融合した商店街は、福岡のみでなく全国各地で一つの選択肢となり得るプロジェクトです。

是非、福岡を訪れた際には「吉塚市場リトルアジアマーケット」に立ち寄って、海外と日本の文化の融合した街を楽しんでみてください。

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