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【福岡市】アイランドシティ最新情報【超高層建築群】

再開発

以前、福岡市東区の千早地区を紹介した記事の閲覧数がかなり良いので、今回は福岡市東区に存在する人工島「アイランドシティ」について、現在の開発状況や今後の計画を踏まえて紹介します。

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「アイランドシティ」とは?

2009年時点のアイランドシティ空撮画像
提供:福岡市

アイランドシティは、福岡市の博多湾を埋め立てた人工島を指します。
1994年から事業がスタートし、造成が完了した地域から港湾施設や住宅地の建設が進んでいます。
現在は約1万3千人、4400世帯以上の住民が居住しており、未開発の土地も残っているため更に人が増えていくと予想されています。(参考:照葉北校区自治協議会HP)

アイランドシティでは、「香椎照葉」と「みなと香椎」の2地区に分かれています。
香椎照葉地区」は、豊かな自然環境や超高層マンションが並び立つ高級住宅地として開発が進められています。ホテルや商業施設などの住宅以外の施設も近年増えてきています。
みなと香椎地区」は港湾機能や物流倉庫が集中し、福岡市の物流を支えている地域です。

島内に鉄道は存在しませんが、都市高速6号線がアイランドシティに開業するなど、車移動の利便性が高く、都市高速を利用して都心に向かう路線バスが住民の交通手段となっています。

アイランドシティの現在

先日アイランドシティに赴き、今の開発状況や景観などを写真に収めたので紹介していきます。

香椎浜

海岸沿い

アイランドシティに向かう道 右に見えるのは香椎浜です。

アイランドシティに入る前に、周辺の環境について少し触れていきます。
上の写真は香椎浜です。浅瀬が広がっており、香椎宮の鳥居も海の中に佇んでいます。
アイランドシティとはこの大きな橋と歩行者専用の小さな橋でつながり、アイランドシティの外縁部と香椎浜の海岸線を一周することができ、多くのランナーでいつも賑わっています。

イオンモール香椎浜

イオンモール香椎浜

アイランドシティの出入り口である香椎浜地区には、イオンモール香椎浜が立地し、地域の商業の中心としての役割を担っています。アイランドシティに程近く、島民の消費活動の中心になっています。

モントーレ香椎浜

イオンモールの裏手、アイランドシティの入り口側にはモントーレ香椎浜という高層マンションが立地しています。サーフタワーセンターコートを中心に両脇に羽根のようにマンションが立地し、かなり大規模な開発が見て取れます。

物件概要(中心のタワーのみ)
名称:モントーレ香椎浜サーフタワーセンターコート
敷地面積:58,325.74㎡(一団地の全体敷地面積)
延床面積:65,909.15㎡
高さ:100.45m
構造:鉄筋コンクリート造32階建て
総戸数:587戸
事業主:西武ハウス株式会社

夏にはFukuoka東区花火大会が行われており、一帯のマンション群からは最高の景色が見れること間違い無しです。

アイランドシティ

香椎浜とアイランドシティを繋ぐ橋を渡った先には、高層建築物群がすでに見えてきています。
車道や歩道も広く整備されており、目立った渋滞はないようです。

アーバンパレス香椎照葉

この2棟の巨大なマンションは、タクシーで有名な「第一交通産業」のマンションブランド「アーバンパレス」です。海に面したこのマンションは半永久的に開放的な眺望が約束されている素晴らしい立地です。

物件概要
名称:アーバンパレス香椎照葉
敷地面積:9,853.14㎡
延床面積:36,511.13㎡
総戸数:321戸
階数:地上20階
高さ:不明
事業主:第一交通産業株式会社、長谷工不動産、株式会社エストラスト

戸建地区

福岡市発表資料より抜粋
URL:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/74578/1/toshikeikankeiseitiku_IC.pdf?20210512132816

アイランドシティの外縁部(地図の肌色部分)には高層マンションの他に、戸建住宅地が広がっています。

このエリアには画像のような小道と高級住宅街が続きます。
人工島ではありますが緑豊かで、大通りとは隔絶しているためかなり住環境は良さそうです。
このエリアを海側に抜けると、ハイキングコースが出現します。

ここで犬の散歩やサイクリングをしたりすると気持ちよさそうです。
奥に見えているマンションは以前の記事で取り上げた千早地区の高層マンションです。

照葉ザ・タワー

福岡市HPより抜粋
URL:https://www.city.fukuoka.lg.jp/kowan/yuchisokushin/r3_machikoubo/koubo.html

照葉北小中学校の北には現在建築中の超高層マンションが複数存在します。

その一棟が照葉ザ・タワーです。

手前が照葉ザ・タワー 奥はオーシャン&フォレストタワーレジデンスです。

こちらは2022年1月に完成しており、すでに住民が入居しています。
マンションで161mの規模は東京や大阪でも中々みない高さです。福岡空港からは約10kmほど離れていますが、高さ制限は170m前後であり、最大限のマンションが建築されているようです。

物件概要
名称:照葉ザ・タワー
敷地面積:9,441.00㎡
延床面積:約31,995㎡
総戸数:284戸
階数:地上44階
構造:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
高さ:約150m
事業主:西日本鉄道株式会社

アイランドシティ オーシャン&フォレストタワーレジデンス

照葉ザ・タワーを含めた光景

オーシャン&フォレストタワーレジデンスは、積水ハウス・福岡商事・西部ガス都市開発の3社JVによって建設中のツインタワーマンションです。
このうちウエスト棟はすでに完成しており、イースト棟もほとんど完成しているように見えます。

鉄道駅に隣接せず、中心市街地から10km近く離れているこの地域で161mの高層マンションというのは異例の規模であり、福岡市の勢いを感じる開発です。
今までの九州最高層建築物は、宮崎にある「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」の154mでしたが、九州一が入れ替わる形となりました。

物件概要
名称:アイランドシティ オーシャン&フォレストタワーレジデンス
敷地面積:(合計)18,867.28㎡
延床面積:(east)51,075.08㎡/(west)35,521.74㎡
総戸数:620戸(各310戸)
階数:(east/west)地上48階
構造:(east/west)鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
高さ:(east/west)約161m
事業主:積水ハウス、福岡商事、福岡ガス都市開発

アイランドアイ

2020/3/27のコロナ禍真っ只中にオープンした複合商業施設「アイランドアイ」です。
フードコートやその他飲食店・雑貨屋・日用品店など様々な商業施設を集めた商業施設です。
スーパーマーケットや100円均一も入居しており、普段使いにぴったりな施設となっています。

また、奥に見える高層建築物はホテル「The 358」です。
アイランドシティ内では唯一のホテルであり、併設する劇場やMICE施設などの利用客が宿泊することを想定していると考えられます。
施設併設の劇場は、「歌劇 ザ・レビュー ハウステンボス」の拠点として運営が行われており、全国の歌劇団ファンの方々から利用されています。

アイランドアイに関する情報は公式HPから

福岡市総合体育館

アイランドシティの中心に位置するピカピカなこの施設は、福岡市総合体育館です。
こちらの施設は、福岡市民を中心に利用できる体育館で、バスケットボールやバドミントン、卓球、ジムなど様々な用途で利用できます。

福岡市総合体育館の各利用料金
公式HPより抜粋 URL:https://www.fukuoka-city-arena.jp/about/price.html

私が阪神間に住んでいた頃、よく体育館を借りる機会がありましたが、一日利用で950円・2時間利用で250円〜500円というのは驚異的な安さだと思います。中はとてつもなく綺麗で広々しています。
香椎照葉の住環境にかなり好影響を与えているでしょう。

また、この体育館はプロバスケチーム「ライジングゼファー福岡」の本拠地となっています。

照葉スパリゾート

体育館を背にして交差点の先には、温浴施設「照葉スパリゾート」があります。
岩盤浴や入浴施設のほか、漫画コーナーや宿泊もできる施設として福岡内外から多くの人が訪れます。
博多駅や千早駅など最寄り駅・中心部からのシャトルバスも多数運行されており、人工島の外からの集客を集める施設です。

アイランドシティ センターマークスタワー

センターマークスタワーとその周辺は、複数のマンション・商業施設からなる複合施設です。
西日本鉄道株式会社が手がけており、施設内にはバスターミナルも併設しています。
最も目立つのは青色の超高層マンション「センターマークスタワー」で、高さ152m・地上46階です。

自転車シェアリングサービスのチャリチャリポートもあり、交通・商業・居住ともに利便性の高い施設です。

物件概要
名称:アイランドシティ センターマークスタワー
敷地面積:19,040.00㎡
延床面積:37,497.24㎡
総戸数:283戸
階数:地上46階
構造:鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
高さ:約152m
事業主:西日本鉄道株式会社

アイランドシティ中央公園

アイランドシティ中央公園は、アイランドシティの香椎浜側に位置する広大な公園です。
大きな池があり、グリッピの森という植林地帯が存在します。
この公園周辺は開発がほぼ完了しており、360度高層マンションに囲まれた公園です。

周辺の小学校や幼稚園などが遠足に活用していたり、周辺に住む人々の憩いの場となっています。
また、ぐりんぐりんと呼ばれる名建築物が存在することでも有名で、かつて大学の講義でも話に挙がっていたことを思い出しました。

ぐりんぐりん

I TOWER (アイタワー)

I TOWERは、アイランドシティでも比較的早くに建てられたタワーマンションの一つです。
見た目がセンターマークスタワーに酷似しているのは、こちらも建築主が西日本鉄道株式会社であり、センターマークスタワーにデザインを流用したからでしょう。

近くにはソフトバンクグループが運営するサイバー大学が立地し、緑の多い落ち着いた雰囲気があります。

物件概要
名称:I TOWER(アイタワー)
敷地面積:7,484.36㎡
延床面積:37,067.41㎡
総戸数:283戸
階数:地上45階
構造:鉄筋コンクリート造
高さ:149.47m
事業主:西日本鉄道、NIPPO、住友不動産

アイランドタワースカイクラブ

アイランドシティと聞いたら、真っ先にこの建築物が思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。
「アイランドタワースカイクラブ」は2008年に竣工したトリプルタワーマンションです。
アンピールマンションで有名な「新栄住宅株式会社」の社運を賭けた大プロジェクトでアイランドシティの高層化のきっかけとなった建築物と言っても過言ではありません。

2008年には、九州の分譲マンションでは初の「グッドデザイン賞」を受賞しており、福岡・九州を代表する建築物です。

物件概要
名称:アイランドタワースカイクラブ
敷地面積:14,089.53㎡
延床面積:60,831.26㎡
総戸数:409戸
階数:地上42階、地下1階
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造
高さ:145.3m
事業主:新栄住宅株式会社

福岡市立こども病院、福岡みらい病院

香椎照葉の南部地域には、福岡市立こども病院・福岡みらい病院が立地しています。
どちらも大規模な総合病院(こども病院は小児総合)であり、人工島内外から患者が集まります。
快適な住環境に加え、商業・自然・医療・運動・温泉など様々な機能を詰め込んだ「アイランドシティ」はとても住みやすい土地だろうと感じました。

みなと香椎地区

アイランドシティには物流・港湾施設が集積するみなと香椎地区が存在します。
この地区も少しだけ紹介します。

LOGICITY

複数企業の物流センターが集積したエリアです。
大規模な物流施設が多く集まっており、比較的新しい建物が多いです。
近隣は、物流倉庫周辺にありがちな広い車幅の道路が通っています。

南側の沿岸には国際コンテナ物流ゾーンとして貨物船が停泊できるように整備されており、対岸の港湾施設と合わせて多数の貨物船が行き来します。

一匹だけキリンがいるのは、こども病院の患者を元気づけるための福岡市の粋な計らいですね。

アイランドシティの今後

体育館裏の未開発用地

アイランドシティには未開発部分が多数残っています。
この未開発部分の最新情報について少し紹介したいと思います。

香椎照葉の未開発用地

未開発用地の公募対象は上部のA〜H区画

この公募がアイランドシティ「香椎照葉」地区最後の開発用地となります。
令和4年4月11日に福岡市によって発表された情報によると、

A〜G区画は
積水ハウス株式会社を代表事業者とする事業者連合体
構成事業者:旭化成不動産レジデンス株式会社、一般社団法人九州住宅産業協会、九電不動産株式会社、西部ガス都市開発株式会社、西日本鉄道株式会社、福岡商事株式会社

H区画は
福岡アイランドシティ特定目的会社

が事業者に選定されたようです。

アイランドシティ市5工区まちづくりエリア事業提案公募【令和3年度】の事業予定者決定について (804kbyte)によると、開発内容は下記のようです。

アイランドシティ市5工区まちづくりエリア事業提案公募【令和3年度】の事業予定者決定について (804kbyte)より抜粋
アイランドシティ市5工区まちづくりエリア事業提案公募【令和3年度】の事業予定者決定について (804kbyte)より抜粋

集合住宅で1750戸なので、もしかしたらタワーマンションが数棟できてもおかしくはない規模ですね。
令和9年以降の竣工なので、やっとこの人工島も完成が見えてきました。

アイランドシティ市5工区まちづくりエリア事業提案公募【令和3年度】の事業予定者決定について (804kbyte)より抜粋

H区画には健康や運動を軸とした複合商業施設が計画されているようです。
最近ありがちな開発が続き少し残念ですが、多くの人が楽しめる施設になってほしいですね。

みなと香椎の未開発用地

福岡市HP:「アイランドシティ港湾関連用地の分譲予定者決定について」掲載資料より抜粋
URL:https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/94290/1/kouboyoukou.pdf?20220520093815

福岡市の発表によると、各区画の分譲予定者は次のとおりです。

【A区画:面積39,071平方メートル】
博多アイランドシティ特定目的会社
 主な使用目的:倉庫・配送センター用地等
 施設整備計画:倉庫1棟6階建、建築面積25,407.57平方メートル、延床面積117,126.02平方メートル
 操業開始時期:令和7年11月

【B区画:面積41,569平方メートル】
溝江建設株式会社
主な使用目的:倉庫・配送センター用地等
 施設整備計画:倉庫1棟3~4階建、建築面積8,000平方メートル、延床面積30,000平方メートル
 操業開始時期:令和10年10月

【C区画:面積41,181平方メートル】
福岡地所株式会社を代表とするグループ (福岡地所株式会社・福岡リート投資法人)
 主な使用目的:倉庫・配送センター用地等
 施設整備計画:倉庫1棟6階建、建築面積25,030平方メートル、延床面積123,286平方メートル
 操業開始時期:令和13年1月

いずれも、用途は倉庫・配送センター用地等となっています。
CBREによると、福岡都市圏の大型マルチテナント型物流施設はこの数年間空室率が0.0%とのことで、供給が需要に全く追いついていません。
福岡地所は近年物流施設の開発に力を入れており、今回の入札もその一環と思われます。

終わりに

アイランドシティはいかがでしたでしょうか?
これだけ150m級の超高層マンションが集積した地区は全国でもかなり珍しい地域です。
本来であれば、都心のより利便性の高い地域に高層建築物が複数立つのが当たり前ですが、福岡空港の高さ制限によりこれだけ離れたところで開発が進んでいるという背景があります。

一味違う福岡市の景観を楽しめる素晴らしい人工島でした。
引っ越しや観光の一助となれば幸いです。

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